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小林弘明税理士事務所

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賃貸借契約とは・・


賃貸借契約とは、「賃貸人」が、賃借人に目的物を使用収益させ、これに対いて「賃借人」が、対価を支払う契約をいう(有償、双務、諾成契約)。

・当事者間の合意のみで成立

◎存続期間
◇民法の定め
民法においては、賃借権の存続期間は、最長で20年とされる。
(20年より長い期間を定めても20年に短縮される)
(更新の場合もその期間は20年以内)
(最短期間の定めはない)

◇借地借家法
「借地契約」
…「存続期間の合意がない場合」「30年以下の期間で合意した場合」→存続期間は30年となる。
「30年以上の期間で合意した場合」→合意の期間となる。

「借家契約」
…「1年未満の期間で合意した場合」→期間の定めのない契約とみなされる

◎賃貸人、賃借人の義務
◇賃貸人の義務
・目的物を使用、収益させる義務
・目的物の使用収益に必要な修繕をなす義務
・賃借人が、「必要費」を支出したときは、賃貸人に対し、直ちに償還を請求できる。
(必要費は、使用収益に適する状態に維持するための費用)
・賃貸人は、賃借人が「有益費」を支出したときに、賃貸借の終了のときに、価格の増加が現存する場合に限り、償還しなければならない。

◇賃借人の義務
・定まった用法に従って使用収益する必要がある。
・使用収益に対する対価(賃料)を、毎月末、毎年末に支払う義務がある。
・善管注意義務を負う。
・賃貸借契約終了時に、借りたときの状態に戻して返還する義務を負う。

◎賃貸借契約と第三者
◇賃借権の登記
不動産の賃貸借は、賃借権を「登記」したときは、その後その不動産について、物権を取得した第三者に対しても、その効力を生ずる。
(賃貸借の登記は、賃貸人と賃借人が共同して行わなければならない)

◇借地借家法の特則…「自己名義の建物」と「引渡し」
◇借地権
…借地権の登記がなくても、当該土地上に「自己名義で登記されている建物」を所有していれば、借地権を第三者に対抗できる。
(建物の所有者と登記名義が同一であることが必要)

◇建物の賃貸借
…建物の賃貸借は、その登記がなくても、「建物の引渡し」があったときは、その後建物に対し物権を取得した者に対し、その効力を生ずる。

◎賃貸人の変更
賃貸目的物が、賃貸人から第三者へ譲渡された場合、以下が問題となる。

◇賃貸人たる地位の移転
…「賃貸人たる地位」が「移転」するか(賃借人に賃料請求できるか)については、
・賃借人が賃借権の対抗要件を「備えていない」→当然には地位は移転しない
・賃借人が賃借権の対抗要件を「備えている」→当然に地位は移転する

◇賃借人の承諾
…賃貸目的物が、第三者へ譲渡されるに際し、賃借人の承諾は「不要」

◇賃貸人たる地位の主張
…他人に賃貸している土地を譲り受けた者は、その土地の所有権の登記を経ない限り、賃貸人たる地位を、賃借人に対抗することはできない。

◇敷金
…賃借人を保護するため、特段の事情がない限り、敷金は、当然に新賃貸人に移転する。

◎「賃借権の譲渡」と「転貸」
◇賃借権の譲渡、転貸の原則
◇民法612条
賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができない。
2 賃借人が前項の規定に違反して第三者に賃借物の使用又は収益をさせたときは、賃借人は、契約の解除をすることができる。

◇「賃借権の譲渡」や「転貸」をする場合は、「賃貸人の承諾」が必要。
この規定に違反して、勝手に、第三者に賃借物を使用、収益させた場合は、賃貸人は、契約を解除することができる。

・「背信的行為と認めるに足らない特別な事情」があるときは、解除権は発生しない。

◎「無断」転借の場合の法律関係
・A、B間で賃貸借契約が結ばれ、その後「賃借人」Bが、賃貸人Aに「無断で」賃貸目的物の家屋の「賃借権をCに委譲」した場合のA、B、C間の法律関係

◇B、C間
①B、C間の賃貸借契約は、債権的に有効
②Aの承諾を得ることができない場合は、Cは、Bに「担保責任」を追及できる

◇A、B間
①Aは、賃貸借契約を解除できる
②ただし、その行為がAに対する背信的行為と認めるに足りない
 特段の事情がある場合は、解除権は発生しない

◇A、C間
①Aにとって、Cは不法占拠者
②Aは、Cに対して、所有権に基づく「妨害排除請求」、
不法占拠を理由に、不法行為に基づく「損害賠償請求」をなし得る

◎「承諾を得た」賃借権譲渡、転貸
適法に(賃貸人の承諾を得て)賃貸借権の譲渡、転貸が行われた場合

◇賃借権の譲渡
「賃貸人は契約関係から外れ」、賃貸人と新しい賃借人(賃借権の譲受人)が新賃貸借契約を結ぶ。

◇転貸
契約関係は、「賃借人と賃借人」、「賃借人と転借人」の2つの契約が併存。
・転借人は、賃貸人い対して「直接」義務を負う。
・転借人は、「賃料の前払い」をもって、賃貸人に対抗できない。
・賃貸人が賃借人に権利を行使することを妨げない
(賃貸人は、賃借人にも転借人にも支払い請求をなしえる)

◎適法な転借の効果
賃貸人の承諾を得て、適法に転貸借がなされた場合において、賃貸借契約が解除される場合はケースによって以下の判例がある。

・賃料の延滞など「債務不履行」を理由として賃貸借契約が「解除」された場合、賃貸人は、「転借人に催告しなくても」、転借人に対抗できる。

・賃貸人と賃借人が「合意解除」しても、賃貸人は、解除をもって「転借人」に対抗することは「できない」。

・賃借人が「賃借権を放棄」しても、賃貸人は、これをもって「転借人」に対抗することは「できない」。

・「期間の満了」「解約の申入れ」によって建物の賃貸借契約が「解除」されるときは、賃貸人は、「転借人に」その旨の「通知」をしなければ、転借人に対抗することはできない。

◎賃貸人の、不法占拠者への対抗
例えば、土地の賃借人が、その土地を不法占拠、占有妨害をする第三者に対して、いかなる手段で対抗できるか?

①「占有訴権」に基づく「妨害排除請求権」
賃借人が土地を占有している場合は、賃借人は、「占有訴権」に基づき、妨害の除去を請求できる(「妨害の停止」及び「損害賠償」を請求できる)。

②「所有権」に基づく「妨害排除請求権」の「代理行使」
賃借人が土地を占有して「いない」場合は、賃貸人が、賃借人に使用収益さえる義務の履行として、賃借人は、「第三者の占有を排除するよう」、「賃貸人に請求できる」。
→賃貸人が妨害排除を請求しないときは、賃借人は、「債権者代位権の転用」により、「賃貸人の所有権に基づく妨害排除請求権」を「代位行使」することができる。

③「賃借権」に基づく「妨害排除請求権」
賃借人が、土地賃借権について「対抗要件」を備えていれば、「賃借権に基づく妨害排除請求」をすることができる。
(借地権者が、対抗力を有している場合に限る)

 

 




 

 

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