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民法総則とは・・


民法総則とは、民法の第一編総則の部分を指す法律用語。民法学の書籍や論文では、単に総則と呼ぶこともある。
具体的には、民法第1条から第174条の2までがこれに含まれ、通則(信義誠実の原則、権利濫用の法理など)、人、法人、物、法律行為(意思表示、代理など)、期間の計算、時効に関する条文がこれに該当する。

◆構成
◎第1章 通則
◎第2章 人
 ◇第1節 権利能力
 ◇第2節 行為能力
 ◇第3節 住所
 ◇第4節 不在者の財産の管理及び失踪の宣告
 ◇第5節 同時死亡の推定
◎第3章 法人
◎第4章 物
◎第5章 法律行為
 ◇第1節 総則
 ◇第2節 意思表示
 ◇第3節 代理
 ◇第4節 無効及び取消し
 ◇第5節 条件及び期限
◎第6章 期間の計算
◎第7章 時効
 ◇第1節 総則
 ◇第2節 取得時効
 ◇第3節 消滅時効

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◆通則
◆第1条(基本原則)
1 私権は、公共の福祉に適合しなければならない。
2 権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない。
3 権利の濫用は、これを許さない。

本条は、私権の社会性から規定されています。

◆私権の公共性の原則(1項)
「私権」とは、私法上認められる権利である。私権は、権利の内容からは財産権、非財産権に、権利の作用からは支配権、請求権、形成権、抗弁権に区別される。
「公共の福祉」とは、社会共同生活の全体としての向上、発展を意味する。私権がこれに「適合しなければならない」というのは、私権の内容、行使がこれに調和すべきであり、これに違反する範囲では私権としての効力が認められないということを示すものである。

◆信義誠実の原則(2項)
本条2項は、信義誠実の原則(信義則)を定める。信義則とは、私的取引関係においては、相互に相手方の信頼を裏切ることのないように誠実に行動すべきである、という原則である。当初は、債権者、債務者間で特に問題とされたが、現在では、民法全体を通じて一般的な指針を示すものと解されている。例えば、信義誠実の原則は、権利の行使、義務の履行だけでなく、契約の趣旨を解釈する基準ともなるとされている。

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◆人
法律学の概念としての人は、法的観点から人として扱われる(法的人格を認められる)ものを指し、生物学的なヒトである自然人とそれ以外の法人から成る。「人」であることの効果として、その名において私法上の権利、義務の主体となる一般的な資格(権利能力)が認められる。権利の客体である物と対置される概念である。ローマ法に由来する。
「人」は、自然人とそれ以外のものに分類される。
自然人とは、人間(すなわち生物学的な意味でのヒト)である「人」のことであり、現在においては全ての人間は当然に「人」とされるのが通常である(歴史的には、例えば、奴隷が「人」ではなく「物」として所有権の対象とされた。なお、胎児は通常は「人」ではないとされる。)。
自然人以外にも、人の集合体や財産の集合体に対しても法的人格が与えられることがあり、これを多くの法域においては「法人」と呼んでいる。会社や国などが、これに含まれ得る。
いずれも、法的人格を有することにより、その名において私法上の権利を有し、私法上の義務を負担することができる。
また、「人」は、一般に、訴訟手続における当事者たり得る資格(当事者能力)を有する。すなわち、その名において訴え、または訴えることが可能である。
その他、立法政策によって「人」であることを要件とするさまざまな制度が設けられているほか、「人」以外のもの(法人格のない社団、法人格のない財団、組合、信託財産など)についても「人」と同様の取扱いがなされることがある。
日本法上、「人」は、自然人(法令上は「人」または「個人」とも)と法人に分類され、それぞれ民法第1編第2章および第3章において規定されている。「人」であることにより私法上の権利、義務を有することができる地位は、ドイツ法に倣って、権利能力と呼ばれ、権利能力を有するのは「人」のみである。すなわち、法的人格と権利能力は同じものを指していると言える。
講学上の概念としての「人」は、法令上は多くの場合「者」と表現され、権利能力なき社団などを含み得る「もの」とは厳密に区別されていることが通常であり、講学上の「人」であるか否かによって規制を大きく異にすることが多い。
なお、法令用語としての「人」は自然人を指すことが多い。

◎権利能力
◎行為能力
◎住所
◎不在者の財産の管理及び失踪の宣告
◎同時死亡の推定

→人の詳細

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◆法人
法人とは、自然人以外で、法律によって「人」とされているものをいう。ここでいう「人」とは、権利義務の主体となることができる資格(権利能力)を認められたものをいう。
法人は、一定の目的を持つ個人の集団(社団)や、一定の目的のために拠出された財産(財団)を意味する。

法人制度には、次のような役割がある。
◇これらを法的に独立した権利主体、行為主体、責任主体として扱うことで、これらの外部関係、内部関係を簡便に処理することが可能となる。

◇集団の構成員の個人財産と法人固有の財産を分離することで団体としての管理運営を可能にすることができる。

法人格取得の意味には、学説上の争いがあるが、1、法人の名で権利義務の主体となることが可能となる、2、民事訴訟の当事者能力が認められる、3、法人財産へ民事執行をする場合には法人を名宛人とすることが必要となる、4、構成員個人の債権者は法人の財産には追及できない、5、構成員個人の法人の債権者に対する有限責任などの点が考えられる。しかし、これらの法的効果は法制度や法人の種類によって異なっており(例えば、日本の合名会社は法人であるが、社員は法人の債権者に対しても無限責任を負っており5の要件を満たさない)、法人格取得の意味を正確に整理することは困難である。法人制度は、古代ローマでは、公共機関、自治組織、政治団体など、中世には、職能団体や教会財産などが社会的に重要な役割を果たしていた。現代社会では、経済主体としての営利法人が重要な役割を担っている。このほか、非営利法人(NPO)や非政府組織(NGO)などの活動も活発になっている。

→法人とは

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◆物
物とは、日本やドイツなど一部の大陸法系の法域において、法律上、物権または所有権の客体を示す概念であり、その主体である人(自然人又は法人)に対する概念である。有体物に限るか無体物を含むかについては、法域によって異なる。類似の概念として、「財産」を用いる法域もある。また、英米法においても、類似の意味で用いられることがある。
日本の民法は、「この法律において「物」とは、有体物をいう」と規定する。ここでいう「有体物」の解釈をめぐっては学説に対立がある。

◎有体性説(有体物限定説)
85条の文言などを重視して、固体、液体、気体など空間の一部を占めて存在する物を「有体物」とみる説。電気のようなエネルギーは民法上の物ではないとする。特別法により権利の客体となると解することで足りるとみる。

◎管理可能性説(管理可能説)
権利の客体として性質を重視して、法律上の排他的な支配が可能である物を「有体物」とみる説。電気のように管理可能なものも民法上の物に含まれる。判例は、この立場であるとみられている。

実際には、民法の条文上において権利の客体が物以外にも拡張されることがある。

→物の詳細

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◆法律行為
法律行為とは、広義においては、「法的権限の行使として、法律効果を生ぜしむる目的でなされる、(統治者、官吏、単なる個人を含む)個人の意志表示である」と定義される。
民法学上の概念としては、人が私法上の権利の発生、変更、消滅(法律効果)を望む意志(効果意思)に基いてする行為であり、その意志表示の求めるとおりの法律効果を生じさせるものをいう。

◎意義
法律行為は、一個または数個の意志表示を法律事実たる要素とし、それによって一定の法律効果を生じる行為である。

◎法律行為自由の原則
近代市民社会の個人主義、自由主義の下では、私法上の法律関係は各人の自由な意志に基づく法律行為によって規律させることが原則である(法律行為自由の原則)。


◎意思表示
◎代理
◎無効及び取消し
◎条件及び期限


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◆期間
期間とは、一定の時点、時期から他の一定の時点、時期までの時間の継続を言う。
期間は、一定の時点、時期から他の一定の時点、時期までの時間の継続である。個々の具体的な期間については、当事者の法律行為によって定まる場合、法令の規定によって定まる場合、裁判上の命令による場合がある。期間の計算方法については、法令若しくは裁判上の命令に特別の定めがある場合又は法律行為に別段の定めがある場合を除き、民法代1編第6章の規定に従う。民法の期間計算の定めは公法上の期間計算にも適用がある。なお、この規定は将来に向けて期間を計算する場合のみならず、過去にさかのぼって期間を逆算する場合にも類推適用される。


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◆時効
時効とは、ある出来事から一定の期間が経過したことを主な法律要件として、現在の事実状態が法律上の根拠を有するものか否かを問わず、その事実状態に適合する権利または法律関係が存在すると扱う制度、あるいはそのように権利または法律関係が変動したと扱う制度をいう。一般に民事法における時効と、刑事法における時効とに大別される。

◎民事法上の時効
民法における時効とは、ある事実状態が一定の期間(時効期間)継続したことを法律要件として、その事実状態に合わせて権利ないし法律関係の得喪変更を生じさせる制度をいう。144条以下に規定があり、取得時効と消滅時効とに分かれる。
例えば、金銭詐欺行為における民事時効は詐欺状態(詐欺による経済的損失状態)が継続している期間を要件とする。つまり、詐欺の実行日から起算する。決して、被害者が詐欺を認識し詐欺が気がついた日から起算するのではない。
取得時効、消滅時効のいずれの場合においても、時効期間の経過により時効に基づく効果を起算日にさかのぼって主張する基礎を有することになるが、それは確定的な権利関係の変動をもたらすものではなく、一定の者(援用権者)により時効の基づく権利関係の主張(「援用」)により効果が発生する。
例えば、AがBの土地に家を建てて10年ないし20年住み続けた場合(占有という事実状態の一定期間の継続)、AはそのことをBに主張すれば(援用)、当該土地の所有権を獲得すること(事実状態に合わせての権利ないし法律関係の得喪変更)ができる。また、AがBに対してお金を貸したような場合、弁済期から10年の経過をもって、Bは貸金債権の時効消滅を主張できる。
時効は、時効成立前の権利関係に基づく債務の履行請求に対する抗弁として主張されることが多いが、確認訴訟などにおいて請求原因として主張されることも稀ではない。
なお、時効(消滅時効)と類似する制度として除斥期間の概念がある。時効と除斥期間については、援用の必要性、中断の可能性などについて効果が異なるものとされている。条文では「時効」と書かれている場合でも、除斥期間と解釈される場合がある。



◆取得時効
◆消滅時効








 

 






 

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