憲法では、司法権の独立が定められていますが、このことは司法の独善化を
許すものではありません。

司法権も民主的にコントロールされることが必要となります。

裁判所は、少数者の人権を保障する最後の砦ですから、
民主的統制をする場合には、司法権の独立を侵害することのないように
十分に配慮されなければなりません。

司法権に対する民主的統制の具体的な例としては、次のようなものが
あります。

◆最高裁判所裁判官の国民審査
　最高裁判所の地位と権能の重要性に鑑み、最高裁判所裁判官の選任に対して
　民主的コントロールを及ぼすため、国民審査の制度が設けられています。

◆国会による弾劾裁判所の設置
　裁判官に一定の弾劾自由があるときは、衆参両院の議員で組織された
　追訴委員会により罷免の追訴がなされ、国会が設置する弾劾裁判所によって
　罷免される場合があります。

◆裁判の公開
　裁判の構成を確保するため、対審と判決は原則として公開されます。
　公開とは、主として傍聴の自由を認めることを意味します。
 

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（記事作成日、平成29年4月10日）