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債権:不法行為とは・・


故意または過失により他人の権利または法律上保護される利益を侵害した者は、
不法行為責任を負う。

◆不法行為とは

 不法行為とは、故意または過失によって他人の権利または法律上保護される
 利益を違法に侵害して損害を加える行為をいいます。
 不法行為制度が設けられた趣旨は、①被害者を救済すること、②将来の不法
 行為の抑制、③損害の公平な分担という点にあります。

◆不法行為の要件

 不法行為は、次の5つの要件をすべて満たすと成立します。

 ◎加害者に故意または過失があること

  故意とは、他人に損害が生ずることを知りながら、わざと加害行為をすること
  です。他方、過失とは、不注意で加害行為をすることです。他方、過失とは、
  不注意で加害行為をすることです。たとえば、自動車の運転中、他の自動車に
  追突し破損させた場合、わざとぶつけたならば故意による不法行為、前方
  不注意でぶつけたならば過失による不法行為が成立します。

 ◎他人の権利または法律上保護される利益の侵害があること

  不法行為は、生命や財産など、他人の法律上の利益を侵害したときに成立し、
  この要件は「違法性」の要件ともよばれます。ただし、他人の法律上の利益
  を侵害しても、違法性がないと認められる事由、すなわち、違法性阻却事由
  のある場合には不法行為は成立しないとされています。民法は、違法性阻却
  事由として政党防衛と緊急避難を定めています。

  ◇正当防衛と緊急避難

   ◇正当防衛
    意義は、他人の不法行為から自分の法律上の利益をやむを得ず守るため
    に加害行為を行うことです。具体例としては、いきなり殴りかかられた
    ので、身を守るため反撃することです。

   ◇緊急避難
    他人の物から生じた危険を避けるために、その物を損傷することです。
    具体例としては、隣家の飼い犬に襲われたため、反撃して犬にケガを
    負わせることです。

  ◇損害が発生していること

   損害は、加害行為により実際に生じた損害をいい、財産的損害と非財産的
   損害に分けられます。財産的損害には、治療費や修理費などのほか、休業
   により得ることのできなかった収入などの逸失利益などが含まれます。
   非財産的損害とは、後遺症などによる精神的苦痛に対する慰謝料などのこ
   とです。

  ◇加害行為と損害の間に因果関係があること

   加害行為によって生じた損害のすべてが損害賠償の対象となるわけでは
   ありません。加害行為と結果との間に、加害行為がなければその結果が
   生じなかったという条件関係があることを前提として、加害行為と結果
   との間に、一般人からみて、その加害行為があれば通常そのような結果
   が生ずると予見することが可能であるという相当因果関係があることが
   必要です。

  ◇加害者に責任能力があること

   責任能力とは、自分の行為が法律上非難の対象となると判断することの
   できる精神的能力をいいます。裁判所は、一般に、小学校を卒業する程度
   の年齢(12歳)を上回れば、責任能力があると判断しています。

◆不法行為による損害賠償

 不法行為が成立すると、加害者には被害者に対する損害賠償義務が発生します。

 ◎賠償の方法

  賠償は、原則として金銭による賠償であり、例外として名誉や信用が毀損され
  た場合には、原状回復も認められます。原状回復の方法としては、裁判所が
  被害者の請求により損害賠償に代えてまたは損害賠償とともに、名誉を回復
  するのに適当な処分を命ずることができます。
  損害賠償の請求権は、損害の発生時に発生します。

 ◎損害賠償の範囲

  加害者が賠償すべき損害の範囲は、加害行為と相当因果関係に立つ損害です。

 ◎賠償額の調製

  損害の公平な分担を図るために、損益相殺や過失相殺という制度があります。

  ◇損益相殺・過失相殺

   ◇損益相殺
    損害を受けながら他方で支出すべき費用の支出を免れたというように、
    同一の原因によって利益を受けている場合に、この利益を損害額から
    控除して賠償額を算定すること

   ◇過失相殺
    被害者側にも過失があった場合に、損害賠償額の算定にあたって、その
    事情を考慮すること
    →裁判所は、被害者に過失があったときは、これを考慮して、損害賠償の
     額を定めることができる

 ◎損害賠償請求権の相続

  不法行為の被害者が生きている場合は、被害者本人が自己の受けた損害に
  ついて賠償を請求できます。
  被害者が死亡した場合には、被害者の相続人が被害者の損害賠償請求権を
  相続して、行使することができます。また、被害者の父母、配偶者および
  子は、自己の財産権に関する損害の賠償や、自己の精神的損害について
  賠償請求することができます。

 ◎胎児の損害賠償請求権

  胎児は、損害賠償の請求権については、すでに生まれたものとみなされます。
  胎児はまだ生まれていないので、権利能力がなく、損害賠償請求ができない
  はずです。しかし、生まれた後に不法行為があった場合には損害賠償が請求
  できることを考えると、わずかな時間の差で保護されるか否かが決まっては
  かわいそうです。そこで、胎児の利益保護のため、生まれたものとみなして、
  損害賠償請求権を取得されるのです。

 ◎損害賠償請求権の消滅時効

  時間の経過によって責任の有無や損害額の立証や確定が困難になりますから、
  時効期間を定めています。

  ◇損害賠償請求権の消滅

   ①被害者またはその法定代理人が損害および加害者を知った時から3年間
    行使しないとき
   ②不法行為の時から20年を経過したとき












不法行為とは、人が作った行為によって事故が起こり、
損害が発生した場合を言います。

契約責任は、当事者が自分から望んで契約を結んだことにより
生まれるものですが、不法行為責任は、当事者が望まなくても
現に発生してしまった事実から生まれるものになります。

不法行為が成立するためには、いくつか要件を満たさなければなりません。

要件が満たされて不法行為が成立すると、その効果として
損害賠償請求権が発生します。

◆要件
 ◎損害の発生
 ◎行為の違法性
 ◎故意または過失
 ◎因果関係
 ◎責任能力

(詳細→「不法行為の要件とは・・」

不法行為が成立すると、被害者は加害者に対して、
損害賠償を求めることができます。

つまり被害者が債権者に、加害者が債務者になります。

民法では、不法行為の要件とは異なる要件で成立する不法行為が
定められています。

これを特殊の不法行為と言います。
(詳細→「特殊の不法行為とは・・」


 

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(記事作成日、平成29年3月31日)



 

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